画像出典:がん患者の日常

以前まで投薬していたイリノテカンによる抗がん剤治療では、半年に一度くらいの割合で、かなり強めの副作用が出ることがありました。冷や汗、嘔吐、下痢、動悸、意識がぼんやりするような症状などが一度に出てしまうこともあり、主治医の判断でロンサーフへ切り替えることになりました。

ロンサーフについて調べたり、実際に使用している方の体験談を見たりすると、「結構つらい薬なのかな」と少し怖く感じていました。そこで今回は、ロンサーフを使い始めて半年ほど経った現在の、僕自身の副作用や使用感について書いてみたいと思います。

ロンサーフとは

ロンサーフは、がん細胞の増殖を抑える働きを持つ抗がん剤です。

主に、治癒が難しい進行・再発の結腸・直腸がん(大腸がん)や、ほかの治療が難しくなった胃がんなどに使用されます。

ロンサーフの仕組み

ロンサーフは、2つの成分を組み合わせた薬です。
  • トリフルリジン(FTD) がん細胞のDNAに取り込まれることで、がん細胞の増殖を抑える働きをします。
  • チピラシル(TPI) トリフルリジンが体内ですぐに分解されないようにして、効果を発揮しやすくする働きがあります。

飲み方

基本的には、朝食後と夕食後の1日2回服用します。

僕の場合は、5日間飲んで2日間休む、これを2回繰り返したあと、14日間休むというサイクルで治療しています。

ロンサーフ単体で使用する場合と、分子標的薬であるアバスチン(ベバシズマブ)を併用する場合があります。

僕の場合は、ロンサーフとアバスチン(点滴)の併用です。

一般的には、これまでの抗がん剤治療で効果が得られなくなった場合などに使用されることが多い薬ですが、僕のように副作用などを理由に治療薬を変更するケースもあります。

主な副作用

ロンサーフで注意されている副作用には、次のようなものがあります。

ロンサーフ

  • 骨髄抑制
    白血球や好中球、赤血球(ヘモグロビン)、血小板などが減少することがあります。
  • 消化器症状
    吐き気、食欲減退、下痢、嘔吐、口内炎などが起こることがあります。
  • 全身症状
    疲労感やだるさなどが現れることがあります。

また、発熱や悪寒などを伴う感染症や、咳・息切れ・息苦しさなどが現れる間質性肺疾患など、注意が必要な副作用もあります。

アバスチン

アバスチンにもさまざまな副作用があります。

比較的よくみられるものとして、

  • 高血圧
  • 蛋白尿
  • 鼻血などの出血症状
  • 疲労・倦怠感
  • 食欲不振
  • 下痢

などがあります。

また、血栓塞栓症、消化管穿孔、創傷治癒遅延、重度の出血など、注意が必要な副作用もあります。

薬についての詳しい副作用については、僕の体験だけではなく、主治医や薬剤師から説明を受けることをおすすめします。

僕自身に出た副作用は?

ここからは、実際に半年ほどロンサーフを使用している僕自身の体験です。

自覚できる副作用:
たまに出る食欲減退とだるさ

自覚できない副作用:
白血球の減少

今までイリノテカンを使用していたときに出ていた発疹や皮膚の状態、指の炎症などは、ロンサーフに変更してからかなり改善しました。

現在は、週に1~2回程度、少し食欲が落ちることがあるくらい。

「あれ?今日はちょっと食欲がないな」という程度で、普段の生活に大きな支障はありません。

ただし、血液検査では白血球がかなり減少してしまうことがあります。

そのため、予定していた治療が延期になることもあります。

ロンサーフを使用する前は、体験談などを見て「結構つらい薬なのかな」と思っていたのですが、半年ほど使ってみた僕の場合は、今のところ思っていたほどのつらさはありません。

普通に日常生活を送ることができています。

ただ、白血球がかなり減少しているときは感染症にも注意しなければならないので、人混みを避けたり、うがい・手洗いをしっかり行ったりするようにしています。

その他の懸念

治療薬をロンサーフに変更して、もう一つ大きく変わったと感じたのが薬代です。

ロンサーフは院内処方ではなく、薬局で薬を受け取る必要があります。

服用量は人によって異なりますが、僕の場合は、2週間分の薬代として3万円前後かかるイメージです。

もちろん、高額療養費制度の対象になるため、実際の自己負担額には上限があります。

また、加入している健康保険や手続きの方法によって、後日払い戻しを受けられる場合もあります。

僕自身、治療費については毎回かなり気になるところなので、薬代が高くなるのは正直なところ結構厳しいです。

※高額療養費制度については制度変更などもあるため、最新の自己負担額や適用条件については、加入している健康保険や医療機関の相談窓口などで確認してください。

最後に

ロンサーフという薬を使うことになったと聞くと、「もう治療の選択肢が少なくなってきたのかな」と不安になる方もいるかもしれません。

僕自身も、最初はそういう不安がありました。

でも、僕の場合はこれまで使用していたイリノテカンで強い副作用が出るようになったことが、ロンサーフへ変更するきっかけでした。

実際に半年ほど使ってみると、以前の治療で出ていた副作用が改善し、今のところは大きなつらさを感じることなく日常生活を送れています。

もちろん、副作用の出方は人それぞれです。

僕にあまり副作用が出なかったからといって、誰にでも同じように当てはまるわけではありません。

それでも、これからロンサーフを始める方にとって、僕の体験が少しでも参考になればと思います。

「この薬になったから、もうダメなんだ」と最初から決めつける必要はない。

少なくとも僕は、そう思いながら今も治療を続けています。