きっかけは日常の小さな違和感でした
これまで大きな病気とは無縁だと思って過ごしてきました。お酒やたばこも早い段階でやめ、健康にも気を使っていたつもりでした。そんな中で、ある日ふとした変化を感じたのです。
最初は、トイレットペーパーに少し血がつく程度で「ちょっと強く拭きすぎたかな」と思っていました。ですが、それが何日も続いたため、不安になり家族に相談しました。もともと病院は苦手でしたが、家族の勧めもあり、近隣のクリニックで検査を受けることにしました。
初めての内視鏡検査
内視鏡検査当日は、自宅で専用の下剤の準備を行い、病院へ向かいました。検査は思っていたよりもスムーズで、リラックスした環境の中で受けることができました。検査中は医師の丁寧な説明を受けながら、画面を一緒に見て確認していきます。
検査では、いくつかの異常が見つかり、その場で処置が行われました。さらに詳しい結果は後日の診断で伝えられることになりました。
知らされる診断と心の整理
結果はやはり悪性腫瘍。直腸癌です。肛門から10cm程度進んだところに約3cm程度の大きさで、腫瘍が直腸の壁を越えて近くのリンパ節に広がっている状態なのでステージ3以上。
診断結果を聞いたときは、ショックでした。心の中にさまざまな不安がよぎり、正直なところとても落ち込みました。しかし、そのような中でも、医師や家族の支えのおかげで、少しずつ前を向いて考えることができるようになりました。
健康に気を使っていたからこそ、「なぜ自分が?」という気持ちにもなりましたが、今は「これからの生活をどう過ごすか」が大切だと感じています。
新たな一歩を踏み出すために
最初は戸惑いも多くありましたが、医療の力と家族の応援を信じて、前向きに歩み始めています。今は、同じように不安を抱えている方の希望になれるよう、自分の体験をシェアしていけたらと思っています。
「何か気になることがあれば、早めに専門機関に相談する」——それだけでも、大きな一歩になるかもしれません。