画像出典:がん患者の日常
僕は現在、「アービタックス+FOLFIRI療法」という抗がん剤治療を、2週間ごとに受けています。この記事では、実際にどのくらいの費用がかかっているのか、あくまで一例として参考になればと思い、僕のケースを紹介します。
治療の流れについて
僕の治療は、抗がん剤の種類や投薬時間が比較的長く、およそ5時間ほどかかるのが特徴です。そのため、治療前日に「採血」のみを行い、翌日にその結果をもとに診察、そして治療という流れで進んでいます。
診察では、副作用や体調の変化など、細かいことも含めてしっかりと主治医に伝えるようにしています。もし、がんや抗がん剤と直接関係のない症状が見られる場合には、専門の医師に相談するようアドバイスを受けることもあります。
ちなみに、僕が通っているがん専門の医療機関は、がん以外の診療科は扱っていないため、必要に応じて他の医療機関を案内されることがあります。
1回の治療スケジュール(僕の場合)
- 前日:採血(数分程度で終了)
- 当日:
- 診察
- 化学療法室で受付
- 待ち時間(受付後、治療までに1.5~2時間程度。食事を済ませておきます)
- 抗がん剤治療(約5時間)
- 会計
朝9時に病院に到着し、会計が終わるのはだいたい17時~18時頃です。もし採血を当日の朝に行う場合は、さらに1~2時間ほどかかる印象です。
実際の治療費について
以下は、僕がある月に実際にかかった1回の治療費用の一例です。
- 採血:9,720円(3割負担で 2,920円)
- 診察+抗がん剤治療:229,090円(3割負担で 68,727円)
ただし、実際の自己負担額は「高額療養費制度」の対象となるため、所得に応じて上限が設けられています。
限度額の一例(2025年現在の制度に基づく)
年収の目安 |
月ごとの自己負担限度額 |
210万円超〜600万円以下 |
44,400円 |
600万円超〜901万円以下 |
93,000円 |
これを超える分は、健康保険の制度により後日払い戻されるか、初めから支払いを免除されることもあります(※限度額適用認定証を病院に提示している場合)。
加えて、処方薬代が毎回1,500円~3,000円ほど別途発生します。こちらは院外の薬局での購入になります。
治療と仕事の両立について
2週間に一度のペースだと、月に2~3回の抗がん剤治療になるため、僕の場合は月の1~2回に治療費が発生し、以降はその月の自己負担なしという形になっています(制度の上限額を超えるため)。
ただ、通院治療を継続しながら働くことは簡単ではなく、職場や家族の理解と協力がとても重要だと感じています。僕自身は自営業という立場なので、ある程度は柔軟に休みを取れますが、治療の影響で収入が変動することも現実です。
それでも、回数を重ねることで徐々に治療と仕事のバランスを取る感覚がつかめてきたように思います。
この記事が、同じような治療を受けている方や、これから治療を始める方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。