
抗がん剤治療の副作用や治療後に残る後遺症など、体にさまざまな変化が現れることがあります。炎症や発疹、乾燥や痛みといった症状は一つ一つは小さく見えても、積み重なると日常生活に大きな影響を与えることがあります。こうした症状には、事前の処方薬や日々のケアが欠かせませんが、それでも症状が出てしまうことも少なくありません。
僕はそれらの症状に対して、「ルート治療」と呼ばれる鍼治療を取り入れることで、回復のサポートを実感しています。自己免疫力を整えることを目的に、自分に合ったケアの一つとして取り入れています。
なぜ鍼治療を選んだのか?
以前の僕にとって鍼治療といえば、アスリートの体のケアや肩こり・腰痛に使われるという印象が強く、「自分には関係のないもの」と思っていました。正直なところ、「本当に効果があるのか?」と半信半疑だったのが本音です。
そんな僕の考えが変わったのは、妻の体験がきっかけでした。もともと胃腸が弱く、長年さまざまな病院や治療を試してきた妻が、自己免疫力に注目してルート治療を受け始めたところ、徐々に体調が安定していったのです。今では薬に頼らなくても快適に過ごせる日が増えたことに驚き、僕自身も一度試してみることにしました。
実際に受けてみて感じたこと
最初は「針が痛そう」という不安もありましたが、回数を重ねるごとに副作用や皮膚トラブルの軽減を実感しました。ガン治療の副作用だけでなく、慢性的な肩こりや片頭痛まで軽くなったのには正直驚きました。
もちろん、すべての人に同じ効果があるとは限りません。個人差もありますし、症状によって合う・合わないもあると思います。ただ、僕自身は「自己免疫力を整える」という観点から、鍼治療が自分に合っていると感じています。
NHKの「トリセツショー」などでも、「ツボ」や「鍼灸」のメカニズムについて分かりやすく紹介されているので、興味のある方は参考にしてみると理解が深まるかもしれません。
治療の取り入れ方と変化
現在僕は、2週間に一度の抗がん剤治療の数日前にルート治療を受けるペースで通っています。以下は、僕が感じた変化の一例です。
箇所 | 治療前(処方薬のみ) | 鍼治療を取り入れた後 |
皮膚の乾燥 | 処方薬を使っても粉を吹く状態 | 処方薬と併用で改善 |
指周りの炎症 | 軽い衝撃で出血することも | 出血はほぼ無くなった |
発疹 | 顔や上半身に広がり人目が気になった | 目立たなくなり気にならなくなった |
食欲不振・吐き気等 | 治療後1週間は膨満感と吐き気 | 食欲は落ちるが、症状は軽減 |
この他にも、頭痛や腰の痛み、目のかすみなど、自覚していた不調が和らいでいく感覚がありました。
治療を続けて感じたこと
お伝えしたいのは、「痛いところに針を刺せば治る」といった単純なものではないということです。鍼灸院で対処療法を受けるのとは違い、ルート治療では体全体のバランスや根本的な原因にアプローチすることが重視されます。痛みの原因が姿勢や生活習慣、性格の癖などにある場合もあり、治療を通じて自分と向き合うことの大切さにも気づかされました。
最後に
鍼治療やルート治療がすべての方にとって最適な選択であるとは限りません。ただ、僕自身の経験から、こういった代替医療が持つ可能性や、自分の体と向き合うことの重要性を強く感じるようになりました。
もしも興味を持たれた方がいらっしゃれば、自分に合ったスタイルで、信頼できる施術者と一緒に取り組むことをおすすめします。この記事がどなたかの参考になれば幸いです。※「効果には個人差があります」