画像出典:がん患者の日常
大腸がんの手術を終えて抗がん剤治療を続けていたある日、定期検査で右肺への転移が見つかりました。診断からわずか1か月後、右肺下葉の切除手術を受けることに。

大腸がんの手術後は回復に時間がかかり、正直かなりしんどかった記憶があります。では、肺の手術はどうだったのでしょうか?実際に体験した手術〜退院後の生活までを、リアルな声でお届けします。

手術方法と入院期間

今回の手術は胸腔鏡手術(内視鏡手術)で、右肺の下葉を部分的に切除しました。横向きの体勢で、右脇の下あたりに1〜2cmの切開を4か所ほど入れて手術が行われました。

切除したのは肺全体の約5%ほどの範囲。術後も息苦しさなどの生活への影響は少ないと事前に説明を受けていました。

手術時間は3〜4時間程度。術後の経過が順調であれば、6日目には退院という流れです。

手術当日と術後の経過

手術は朝からスタート。大腸がんのときのような前日からの食事制限や腸の洗浄などはなく、比較的リラックスした状態で臨めました。

麻酔が効いた…と思ったら、もう術後。気づいたら手術は終わっていて、HCU(高度治療室)で一晩を過ごすことに。他の患者さんの大きないびきでほぼ眠れなかったのは想定外でしたが(笑)、術後の痛みはそこまで強くなく、翌日には歩いて病棟に戻れるほど。

腹部を切らないだけで、これほど身体の負担が違うのかと驚かされました。大腸がん手術のときは、車椅子での移動すら一苦労だったので…。

肋間神経痛と術後の痛み

術前の説明でもあったのですが、あばらの間に器具を入れる関係で「肋間神経痛」が起こることがあります。僕も例外ではなく、笑ったり、咳をしたり、ちょっとした動作で「ズキッ!」とした痛みが走りました。

ただしこの痛みは1週間ほどで和らいでいくとのこと。実際、退院後しばらくで気にならなくなりました。

予想外に早かった退院と回復

当初は6日間の入院予定でしたが、なんと術後3日目で退院することができました。医師からも「回復が早い」と太鼓判をもらい、体力的にも不安がなかったため早期退院に。

その後も大きな問題なく、日常生活にスムーズに戻ることができました。

退院後の生活と変化

肋間神経痛はしばらく続きましたが、それ以外は特に制限もなく、術前と変わらない生活を送ることができました。切除範囲が狭かったこともあり、息苦しさや疲れやすさもほとんどなし。

正直、もっと大変な手術になると覚悟していましたが、拍子抜けするほどスムーズで、驚くと同時に感謝の気持ちでいっぱいです。

まとめ

転移性肺がんの手術と聞くと、不安になる方も多いと思います。僕もそうでした。でも、医療技術の進歩や内視鏡手術の負担の少なさによって、想像していたよりもずっと穏やかに過ごすことができました。

もちろん個人差はありますが、体験談として少しでも参考になれば嬉しいです。